第3章 友達の香り
「それじゃ、ここまでなー。今日出した課題は明後日までに提出するよーに。以上」
先生がそう言ってから教室を出た
教室の扉が閉まったのを確認すると腕を上に上げながら姿勢を伸ばす
んーーっやっと午前終わったぁ
勉強が好きじゃない私からすると授業は長く感じる
さっき使った教科書を片付けてると栄子ちゃんが私の方を向いた
「お腹空いたー!早く食堂行こ!」
そう言って立ち上がって手招きする
『私もうペコペコだよぉ、やっぱり頭使うとお腹空くよねーー』
お腹を押さえてペコペコを表現する
「何言ってんのー、愛奈は頭使ってないでしょ」
笑いながら頭をポンポンされた
栄子ちゃんは割と毒舌というか物事をはっきり言うタイプ
サバサバしてて男女共に人気
人気なのはその性格だけじゃなくて見た目もとっても良いから
サラサラつやつやな黒髪ボブ
前髪はセンターで分けてるからより大人っぽい
スタイルも抜群でとっても綺麗
私もあんな風になりたかったなぁ
「ん?そんなに見つめてどうしたの?具合悪い?」
栄子ちゃんが首を傾げる
いけないいけない。思わず見惚れてた
あまりの綺麗さに時々見惚れてしまいます
『ごめんごめん、栄子ちゃんに見惚れてた!!食堂行こ!早くしないと席埋まっちゃうもんね』
レッツゴーっと食堂に向かう
「愛奈には誰も敵いません」
張り切って食堂に向かった私は栄子ちゃんが言った事が聞こえなかった