第13章 囚われたのは(トラファルガー・ロー)
同時に攻め立てられたクロエは絶頂が近づいてきたのを感じ、無意識にトラファルガーの腰を脚で挟み離れないように引き寄せていた。
「ん゛ぁっ…トラ、ファル…」
「ロー、だ」
「ぅっ…??」
「言え、ローだ。クロエ」
耳元で吹き込まれるように名を呼ばれた途端、自分でも分かる程きゅんとナカを締め付け、声無き悲鳴を上げて達した。
それはダイレクトに下腹部に響き、男をきつく締め上げた。
「…っ」
眉間に皺を寄せて耐える表情を浮かべるトラファルガー。
それを見ていたら、愛しさと共に自然と名を口にした。
「ロー…」
一度呼べば堰を切ったように互いを呼ぶ声が止まらなくなった。
クロエの腰をがっちりと掴み奧に潜む子宮口を目指すように深く打ち付けるローの頭を胸に抱く。
喘ぎの合間に絶えずローと名を呼べば胸に当たる吐息が熱く、掴む手に力が入っていた。
「んっ…ろぉっまた、ぁっ」
「クロエっ」
「あぁァっ」
耳元で低く呼ばれるのがクセになりそうだ。
上り詰めている時にやられたら呆気なくイってしまう。
胸元にすり寄りながらピタリと体を合わせ、深く入れたまま揺さぶる男をがっちりと抱き締める。
短く響く喘ぎ声は先ほど果てたのにも関わらず切羽詰まり、ローが胸の頂に歯を立てれば続けざまにイき、顎をのけ反らせた。
「あ、もう…苦し、ぃ…」
「まだだ」
「あっ!とま、って…」
ぐちぐちとかき混ぜれば泡立ち、あとは己が果てるために腰を押し進めるローを揺れる視界で見る。
もう自分がどうなっているのかも分からずされるがままだが、胸から首筋に移動した頭に頬を寄せる。
瞳を閉じて快楽に浸るその表情を横目に形の良い耳に名前を呼べば、男の全身が強ばり、低い呻きと共に熱い飛沫がクロエのナカを満たした。