第5章 蛇神さまに嫁入りします【伊黒小芭内】
確認はしてないが椿姫の中に吐き出した欲と、椿姫自身の愛液が混ざり合い、腰を動かすたびにじゅぶっじゅぶっと結合部から溢れ尻を伝いシーツに大きなシミを作っているだろう。
俺は椿姫の最奥に男根をぐぐっと押し付けると、どくどくと欲を吐き出した。
『あぁっ…!っ〜〜〜♡』
椿姫はそれにも反応を見せ、激しくイったようだった。
あれから俺は椿姫を離すことなく、ほぼ一晩抱き続けた。
椿姫は時折気を失い、快感に目を覚ますことを繰り返し、そして椿姫の声は掠れ始めた。
椿姫の身体も俺の身体も、敷布団も吐き出した欲と愛液、汗や涙、唾液などでドロドロに濡れていた。
❄︎
わたしは目を覚ますと、きちんとゆかたをきせられていた。
身体を動かそうとすると腰が、身体中が痛くて布団から出ることができなかった。
『お…ばな、いさま…』
わたしの声は掠れていた。
その小さく、掠れた声にも小芭内さまは気づき、目を開けた。
「椿姫…すまない、声が掠れてしまったな」
小芭内さまはわたしの頬に手を伸ばし、優しく撫でた。
『小芭内さま…』
わたしはその手に擦り寄ると、首を横に振る。
『大丈夫です』
わたしは小芭内さまに微笑む。
わたしたちは今日1日、ほぼ布団の中で過ごしたのだった。
異類婚姻で、生贄という名の花嫁だったのに、いまこんなに幸せなのだから。
この幸せが続きますように、そう願わずにはいられなかった。
❄︎
『小芭内さまは、完全な蛇神さまじゃないけど蛇みたいですよね』
椿姫はそう言った。
「どこをそう思ったんだ?」
と聞くと
『蛇の後尾みたいですよね…え、っと…丸一日抱くの』
と恥ずかしそうに呟いた。
俺は確かに、と笑った。
この幸せが続きますように、と願わずにはいられなかった。
椿姫が懐妊し、元気な赤ん坊を産むのはまた別の話だ…
❄︎
Fin.
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