第3章 花のように微笑む君は【伊黒小芭内】
『は、はぁ…はぁ…』
頭の先から足先まで、快感が走った。
そのあと四肢から力が抜け、ぐったりとしたまま呼吸を整えていた。
小芭内さんは
「よくイけたな」
と、頭を撫でて触れるだけの口づけをした。
「椿姫、入れるぞ」
言うか早いか、止める前に小芭内さんはわたしの中に入ってきた。
『ひゃっ!?あぁっ!!ま、だっ…イったばか、りぃ…!!』
わたしは蜜壺にぐっと沈められる男根に身体を震わせた。
『あ゛ぁっ…!』
背中がゾクゾクする。
お腹の奥がきゅぅっとする。
『あぁっ…!だめ、ぇ…!』
身体がびくびく震え、小芭内さんの腕にぐっと爪を立ててしまう。
小芭内さんは動きを止め、わたしの顔を見てふっと笑った。
「入れただけでイったのか?椿姫」
そういうと、額に触れるだけの口づけをした。
わたしはなにがなんだか分からなくて、首を横に力なく振った。
『はぁ…わかん、な…』
わたしたちは祝言前に何度か交わったことがある。
初めてのときは痛かった。
その次は最初は痛かったのに、違う感情?が出てきて、これが快感だと知ったときに納得した。
それからは痛さはなく、快感だけになった。
「椿姫、動くぞ」
小芭内さんはそう言うと、腰をゆっくり引くと、ゆっくり奥に戻した。
ゆるゆると動かす腰の動きは、ほんの少し物足りない。
『んっ…』
わたしは小芭内さんの腰に足を絡めると、
『小芭内さんっ…あっ…もっと、して…?』
とねだっていた。
それを見た小芭内さんは一度、動きを止めるとふっと笑い、
「駄目だ、嫌だと言っても辞めてやらないからな、椿姫」
そう言うと、ちゅっと触れるだけの口づけをすると、腰を引くとぱんっと腰を打ちつけて来た。
『あぁんっ…!』
わたしはその衝撃に腰がはねる。
気持ちいい、そう思うと理性がドロドロと溶けていくようだった。
『おばない、さっ…あっ…きもちい、い…』
小芭内さんの首に腕を、足を腰に絡める。
「あぁ、もっとよくなる」
小芭内さんはそう言うと、わたしの腰に置いていた手を背中に回し、身体を起こすと小芭内さんと向かい合う姿勢になった。
『あ゛ぁっ!これ、ふかぁ…っ!』
小芭内さんは優しく微笑んだ。
❄︎