第14章 きみは手のひらの上 罪と罰❄︎【善逸・無一郎】
「陽輝〜、陽翠〜」
彼は可愛い息子を可愛がってくれる。
育児はもちろん、家事も率先してくれるいい旦那さんだ。
「ぱぁぱぁ〜」
「ぱぱぁ〜」
息子たちもよく懐いてくれて助かっている。
「ただいま、買い物行って来たよ」
『ありがとう』
彼も結婚していなくても、育児に協力的で助かっている。
育児より仕事をメインで家計を助けてくれている。
「ぱぁぱぁ〜」
「ぱぱぁ〜」
買い物から帰った彼を見た息子たちは思い思いに近寄り、足に擦り寄る。
『ふふふっ、パパたち人気ね』
わたしはその様子を見て笑う。
わたしの両手の薬指には、色の違う指輪がきらりと光っている。
これは彼らが結婚指輪としてわたしにくれた物だ。
ひとつはピンクゴールドの指輪、もうひとつはシルバーの指輪。
彼らの手にもゴールドの指輪が、シルバーの指輪が左手の薬指にはめられている。
普通の夫婦や家族ではないけれど、わたしたちはそれでも幸せなのだ。
『みんな、大好きよ』
わたしはそう言った。
幸せのかたちは人それぞれ、だよね。
❄︎
ーーの愛する椿姫。
もう少し、もう少し待ってて…
❄︎
Fin…?
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