第13章 たくさんの幸せと少しの涙【不死川実弥】
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わたしは少しだけ体温の高い彼の両腕に抱かれ、胸元におでこをくっ付けた。
ふわりと香る爽やかな香水と彼の匂いが混じった、わたしにとって落ち着く香り。
『ふふふっ…』
わたしは胸いっぱいにその香りを吸い込むと、幸せだなぁと笑みを溢した。
「…なんだよ」
実弥さんは少し不機嫌そうにわたしを見下ろしていて、それを見たわたしはまた笑った。
『ううん、幸せだなぁって』
「そうかよ」
実弥さんはほんの少しだけ、柔らかい笑みを浮かべつつも無愛想にそう言った。
こんな幸せがずっと続きますように…
わたしはそう願いつつ、ゆっくりと瞼を閉じた。
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『あんっ…まって、さね…』
「待てねぇよ」
『あぁっ…!』
どろりと蜜が溢れ出た蜜壺に、実弥さんの大きな男根がぐぷりと沈む。
動くたびにぐぢゅっ…ぐじゅっ…と粘着質な音が聞こえる。
『んっ…あっ…おっきい…』
わたしは大きすぎるソレを懸命に受け止める。
大きなソレは、わたしの膣内になんなく収まるが馴染むまでは少し苦しい。
付き合った頃にあまりにも大きすぎて、泣いたことがあった。
何度も何度も指で膣内をほぐし、ゆっくり挿入された。
初めてだったこともあり、実弥さんの背中に爪をたてて引っ掻き傷をたくさん付けてしまった。
いまでは笑い話だ。
実弥さんはゆっくり腰を動かし始めた。
『あっ…きもちい…実弥、さん』
「…そうかい」
実弥さんはぶっきらぼうにそう言うが、浮かべた表情は少し嬉しそうだ。
ぱんっぱんっと肌を打ち付けてくる実弥さんは、どこか余裕のある表情を浮かべていて、わたしを見下ろしている。
『んっ♡はぁ…きもちよくて…♡はぁ…いっちゃいそ…』
わたしは実弥さんを見上げつつ、息も絶え絶えにそう言うと実弥さんは触れるだけのキスを唇に落とすと、腰をぐっと掴んだ。
「あぁ、盛大にイけ」
そういうと、最奥を目掛けてどちゅどちゅと腰を激しく打ち付ける。
『あっ!?や、らっ!はげしっ…!!』
わたしは実弥さんの背中に腕を回し、無意識のうちに爪をギリギリと立てていた。
『あぁっ!!も、だめっ♡いっちゃ!?っ〜〜〜〜♡♡』
良いところを攻められていたようで、わたしは呆気なくイってしまった。
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