第10章 藤の花のかおり【冨岡義勇】
後日談…
義勇さんは任務が無いことをいいことに、本当に夜までわたしを抱いた。
もちろん、中にこれでもかというくらい欲を吐き出した。
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わたしは義勇さんと夫婦になり、そして懐妊していることがわかった。
親戚のおじさんはそれに激怒、もともと縁というほどの縁はなかったが縁を切られた。
わたしは痛くも痒くもないが、少しだけ納得はしていない。
わたしを利用しようと近づいてきたくせに、わたしが使えないと分かると暴言を吐き捨てたくらいだ、わたしが気にすることはなにもない。
わたしは義勇さんと夫婦になり、お腹に新しい命が宿ったことを知ると柱を引退した。
剣士は辞めても、蝶屋敷で手伝いをしたり、隊服を繕う手伝いをしたりと日々忙しい。
わたしはいまが幸せだと言える自信がある。
わたしの両親や兄に、この人がわたしの旦那さんですと報告をしたいのだがそれが出来るのはまだまだ先になりそうだ。
もうすぐお腹の子が産まれる。
どうか、わたしたちを見守っていてくださいと、亡くなった両親と兄に願った。
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Fin.
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