第8章 令和時代からこんにちは【伊黒小芭内】
ふたりはハッとしたように目を合わせると、おずおずと小芭内さんが口を開いた。
「俺は…雪柳が、いや、椿姫を好いている!だから、付き合って欲しいと思っている。結婚を前提に」
それを聞いた椿姫さんは、視線を彷徨わせつつも
『わ、わたしも…師範を、伊黒さんをお慕いしています』
そう答えた。
『なら、答えは簡単だよね』
わたしがそう言うと、ふたりはわたしを見てからお互いを見つめた。
『このご時世、いつ死んでもおかしくないって聞いたの。だから、いまから寝室に行きましょっ♪』
わたしはウィンクをすると立ち上がり、
『小芭内さんのお部屋はどこかしら?』
と聞き、寝室へ向かった。
❄︎
どうしてこうなった…
『んっ…はぁ…』
椿姫が、柚姫に背後から胸を揉まれている。
『椿姫さん、声抑えないで良いんですよ。小芭内さんにちゃんと聞いてもらいましょ?ね?』
椿姫によく似た顔で、柚姫が椿姫の耳元でそう囁く。
その吐息に身体がぴくぴくと震える。
『ふふふっ、小芭内さんも一緒にどうですか?椿姫さんのココ、お留守ですよ』
柚姫が微笑んで、椿姫の胸から手を下げていき、下腹部より少し下を指差す。
『し、はん…っはぁ…』
椿姫の表情はとても官能的だった。
『小芭内さん、どうします?』
柚姫は悪戯をするような表情を浮かべ、こちらを見ていた。
その手をゆっくり隊服に伸ばし、釦を上からひとつひとつ外していく。
隊服の下に隠れている胸がさらし越しに見え隠れする。
腰のベルトに手を伸ばし、カチャカチャとベルトを外す。
『あっ…だめっ…』
椿姫は柚姫の手を止めるように抵抗するも、力の抜けた椿姫はその抵抗も虚しくベルトがするりと外された。
『これ、袴なんだ』
柚姫がそういうと袴の留め具を外した。
その手を胸元に戻し、さらしの上から胸を揉む。
『んっ…あっ…』
その動きに合わせるかのように、椿姫の抑えるような嬌声が上がる。
『ふふふっ、ちょっと焦れったいよね?椿姫さん』