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【ハイキュー!!】排球人生死愛箱【ハッピーシュガーライフ】

第11章 私がこの世に産み落とされた日


『ふふ、クロが私の隠し撮りの写真、常に鞄にあること知ってるからね。ついでに言うと研磨も』

大きく肩を揺らしてた二人を#れいか#は面白そうに見る。

『別にいいんだよ?ただ、色んな人には見せないでね』
「当たり前だろ!#れいか#の写真見せたら絶対に惚れるって目に見えてるつーの」
「……なんで知ってたの?」
『……んー…?何となく、かなぁ』
「女の勘って本当にあるんだな」
『え?あ〜…ふふ、確かにね。勘は鋭い人多いし』
「#れいか#も研磨も勘には鋭いよな」

周りに鋭い人多すぎ〜なんて笑いながら言う黒尾だが、人のことは言えていない。何か変化があれば、意外と気付くことが多いのだ。人の心境を察することも多い。

夜十一時半。もうすぐ寝ないと、という#れいか#の声で二人とも寝る準備を始める。
暖房をつけているからか、温かい。だが黒尾は足が冷たいのか#れいか#の足に自身の足を絡ませる。だが#れいか#の体温が冷たいという訳では無い。どちらかと冷たい方だ。暖かくしようとしても体温は変わらない。ただ、黒尾が#れいか#にくっつきたいだけだ。一人用のベットの上には狭いので誰も寝ずに、床で引かれてある布団に三人は寝転がる。孤爪は未だ子供体温があるのか眠たいのか、手はぬくぬくと温まっている。
#れいか#の腕に絡めば、孤爪は目を閉じた。黒尾も目を閉じ、二人とも規則正しい寝息をしている。
#れいか#は天井をぼーっと見ていた。

カチカチと時計の音が、頭の中に日々に渡る。遠くから聞こえる救急車の音や様々な音が部屋の中で少しだけ聞こえる。
#れいか#は何を思っているのか、表情を変えず、瞼を閉じた。

雪が窓から未だ降り続ける。月が世界を見渡していた。何もかも全てを見続けている。隠し通ることは出来ない。月はいつまで、どこまで走っても、ついてくる。
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