第4章 みっかめ②
私はシカマルくんに朝からあったことをはなした。
赤いショーツがカカシの服に入ってたこと。
アンコに会いに行ったけど居なくて、途中で会ったアズミくんとここで話をしてたこと。
隠したかったが、何か知ってるなら教えて貰いたい思いで告白された事も正直に話した。
「なるほど。なら、3日前火影邸であいつの目撃情報があったことにも納得いきます。」
『どういうこと…?』
「まず、順をおって説明します。アイツは、ヨリさんの前に入っていた秘書で6代目がクビにしました。理由は、さんのストーカーをしてたから。」
『ちょっとまって。この時点で追いつかないんだけど…えっ?ストーキング?ついてきたり下着盗んだりとか怪文書送ってくるとかアレ?』
「そのアレです。厳密にいうとあいつは少し違いますが。秘書にさせたのは、6代目が牽制の為に雇いました。能力が申し分ないのもありますが、さんに好意を持ってたことは明らかだったので、惚気話聞かせてとことん心を折ってやるつもりだったそうです。」
どういう事だと全力でツッコミたい。そんな事のために秘書に任命するなよと声を大にして言いたい。
カカシが私の知らない所でそんな事をしてるとは思わなかった。
でも確かに、アズミくんは言っていた。事務職みたいな事をしていて上司の逆鱗に触れてクビになったと。まさかこの事だろうか?
「でも、それでもアイツは折れなかった。なんならもっと興奮したんですよ。知らなかったさんがもっと知れたってね。
そこで、家まであとをつけて見張るようになった。様子がおかしいと思った6代目が窓を見ると、夜中に家の中を覗いてるアイツの姿があったと。今は不可視の札が窓に貼ってあるはずですよ。」
何が一体どうなってるんだろう。
何もかもが私の想像してたことと知ってる事と違ってて、誰がなんの嘘をついて何のためになんてもうよくわからない。
ただシカマルくんの話に耳を傾ける。
元諜報部隊かつ暗部に入ってた私が見張られてても、気づかなかったのはアズミくんだったからだろう。
彼は潜入と見張りに長けた、気配と姿。匂いまで消せる秘術を持った一族の子だった。
彼なら私でも分からない。
ならばカカシはなんで分かったんだろう…。