第10章 お兄ちゃん
「失礼します」
ノックをして部屋に入った
「なぁ伊之助‥‥」
「何だ?」
「 里奈さんから鬼の匂いがない」
伊之助は頷いた
「鬼の気配はないのはわかってる‥‥きっと人間にもどってる‥‥」
「あと‥‥」
「お兄ちゃんどうしたの?」
「伊之助と同じまではいかないけど‥‥近い匂いがする‥‥」
「まじか?!」
炭治郎は頷いた
「兄弟なの?」
「俺に兄弟はいねぇよ!」
「でもさ伊之助‥兄弟じゃないかもしれないけどさ‥なんか似てないか? 里奈さんと伊之助」
「そうか?」
伊之助は首を傾げた
「きっと親戚とかそういう感じなんだと思うぞ?」
「そうか‥‥‥親戚か‥」
伊之助は 里奈の手を握った