第2章 プロローグ
"何か支障が出たら速やかにご連絡下さい。"と言って、チョンさんは出て行った。
ユリ「えと....テヒョン?今日からよろしくね。」
TH「はい!よろしくお願いします!ご主人様。」
ユリ「堅苦しいから名前で良いし、タメで大丈夫よ。」
TH「そうは言っても....ご主人様はご主人様だし...。」
ユリ「良いから!名前で呼んで!」
TH「........ユリ。」
ユリ「ふふっ。」
TH「何で笑うんですか?」
ユリ「嬉しいからだよ?戻って来てありがとう。」
とテヒョンの事をギューっと抱きしめた。
TH「これは....?」
ユリ「ハグだよ?大好きな人にはギューってするの!」
TH「まだ逢って数分しか経ってなのにもう大好き何ですか?」
ユリ「うん!」
TH「そうですか...。僕はまだ大好きじゃありませんけど...?」
ユリ「気にしないで?少しづつ大好きになってくれれば良いから。」
TH「はい。努力します。」
ユリ「だから!タメ口!」
TH「善処します。」
何だか調子が狂うなぁー。テヒョンなんだけど、テヒョンじゃないみたいな...。
ユリ「う〜ん....?」
TH「......?」
テヒョンの頬を触ってみた。
ユリ「ツルツル...。本当にアンドロイド?」
と聞くと彼は服を少し上げた。
TH「これを見て下さい。ここにマークがあるでしょう?」
と右腰の辺りに「A-1230」と印字されていた。
ユリ「本当にアンドロイドなんだ...。」
と右腰辺りをツンツンしてみた。しかし、微動だにしなかった。普通のテヒョンだったら飛び跳ねる所なのに...。
TH「何してるんですか?」
ユリ「くすぐったくないの?」
TH「はい、全く。人間はここを触られるとくすぐったいんですか?」
ユリ「人によるかな?」
TH「ユリは?」
ユリ「私はダメ!」
と答えると、彼は意地悪な顔になって
TH「試しに触ってみても....?」
ユリ「ヤダっ!絶対触らないで!」
とソファーから一目散に逃げた。
アンドロイドなのにそんな表情も出来るんだ...。
現在の技術は凄い....と新たに思った。