第14章 blooming
後頭部に手を添えて、
研磨くんはわたしをそっと床に倒す
手をとって指を絡め
わたしのことを見下ろしながら
腰を打ち付ける
綺麗な目
色っぽい表情…
ゾクゾクする
『………あっ……ンッ…』
「…………。」
研磨くんの動きが止まる
「…目、隠してみる?」
『…へ?』
研磨くんは周りを見渡して
ソファの足元にあるかごの目隠しとしてかかってる手拭いを手に取り
丁寧に細めの幅に折っていく
『…えっ、研磨くん、なんで?』
「…さっき、穂波がしてきたんでしょ。 あれはなんで?」
…アイスの時だ
『…あれは、 …ただの思いつき』
「…ん、おれも」
そう言って目の上に布が被さり
耳の後ろあたりで結ばれる
「………」
研磨くんの表情がみえない。
言葉が少ない分、
表情をみて察してるとこも多かったから…
やけに静かに感じる
研磨くんのが引き抜かれて、なにかごそごそしてる音がする
手首に研磨くんの手が触れたかと思うと
バンザイみたいにされて頭の上で両手首を縛られた
『…え』
「…なんとなく」
……………。
なにも見えないから、
研磨くんの髪の毛が頬に触れるだけでもゾワっとしちゃう
『ひゃっ……』
耳に息が吹きかかり
そのまま舌と唇で触れられる
水音や研磨くんの息の音、
舌や唇の感触に、口から溢れでる生温い風
激しいものではないのに
すごく強烈に感じる…
それに、太腿に擦れる研磨くんの足や
肩に添えられた手
額や頬に掠める研磨くんの髪の毛…
それだけのことにも
何も見えないこと、手で触れてみることができないことで
身体が敏感に反応しちゃう
腰をくねらせ 太腿を擦り
強請るように、よがってしまう