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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第39章 scenes







…この顔一度だけ、見たことある。 …ベッドで。
理由はわかんなかったけど… その日も研磨くんは抜群に色っぽかった。








「はっ!?ちょ、ちょっとまって、ツトムくんこれは一時停止ありっすか?」

「んー、俺はいいけど他校の時間もあるだろうからなしで」

「俺らはえーよ! 俺も聞きたい、何で研磨くんあんなわろてんの」

「殺人鬼に見えるやんな、ほんま研磨くんおっかないわー」

「ほんまそれやし」

「烏野も当事者なんで大丈夫です!日向のこの後ろ飛びは謎だったしな」

「そーっすね、これ俺も覚えてます。なんか警戒MAXの野生動物みたいな」

「俺らも気になるよなー!ずっと合宿や試合一緒にしてきて見たことねーもん!
研磨くんのこんな顔ー!」

「こっちもいいですよ!ちょうどトイレ行きたいやつもいるんで。俺も知りたいし」





幸郎くんの声。
そっか、じゃあまぁ君たちのためのこれだし、ってツトムくんは一旦停止する。





「…で、研磨。何あの笑顔」

「…知らない」

「あれはわくわく顔じゃ済まされねーよな」

「そんな顔、してな…」

「いやばっちり撮られてっから… つーかこれいつだ?2セット目入ってすぐ?」



「いや待って、研磨くんの声全然聞こえへんのやけど!」

「あー大丈夫、本人記憶にないらしいからまだ謎のまま。
俺らこの顔見れてねーからわかんないんだけど、烏野なんか覚えてねーの?」

「別にいいって、そんな追求しなくて」

「いやみんな気になるっつって、今止めたんでしょーが」



「これは2セット目の1点目じゃなかったか?」

「おい日向、大丈夫か?」

「…あぁ大丈夫です」

「おい日向がこっちでガクブル震えてんだけど、一体何事?」




「おい研磨、チビちゃん震えてるってよ」

「………」





「け、研磨が…」





「………」





「面白いままで居てね っつったんです、この時」






「……………」






「なにそれこわ………」







各校のしーーーんとした空気の中、
烏野体育館からポツリと聞こえた蛍くんの声。

あまりにもみんなが静まり返ってたので
普通なら聞こえないはずの声量のその声がよく聞こえた。

そしてみんな同じ気持ちですと言わんばかりの、沈黙。









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