第31章 ガーベラ
太ももからつーっと膝裏はスルーに近い具合で通り過ぎ、
ふくらはぎを指がいったりきたり優しく這う
表、スネ、外側、裏側…
なんか久々のこの感じ…
研磨くんにスキャンされてるみたい
データを取られてる感じ
そんな感じで丁寧にでも淡々と触れたあと
わたしの何を見て、感じてわかるんだろうか、
裏側と外側にだけに焦点を絞って触れてくる
それはつまり、気持ちいいなと、思ったところ
指の腹で触れてたのを、
ちょっと指を立てて、爪が当たるようにされる
あくまでも傷つかない、優しいタッチで
ただ固さを変えたてみただけ、といった具合。
…んんんー 気持ちいい
そして最高に甘く焦ったい
ふくらはぎはそうしてわりあいさらっと通り過ぎ、
くるぶしを通って足の甲に研磨くんの指が到着した
くるくると円を描くように ソフトに撫でられ、
それからそのまま足の裏と甲の間みたいなとこ、
側面?みたいなとこをすーって指がつたう
ぞわぁぁってする。 でもくすぐったいんじゃない。 気持ちいい。
「舐めてもいい?」
『へっ あ…』
今この流れ…舐めて欲しい… 絶対気持ちいいけど…
普通に裸足で家の中一日中ぺたぺた歩き回ってたし…
『…またお風呂のあとにしてほしいな』
「…ん じゃあまた、する」
…って普通に今度してねって、
逆におねだりしたみたいになっちゃってないかな
ああ、なんだかほんとに 骨の髄まで研磨くんの虜だ、わたし
「じゃあ…」
さっき指が通って来た道を戻るように、
次は舌が這い上がっていく
さっきとはまた違う感触に湧き上がる快感
研磨くんはさっき得た情報をこぼすことも
見誤ることもなく わたしに快楽を与えてくる
違うよってとこを敢えて使って焦らす、ということも含めて
的確に わたしを どんどんと気持ちの良い方へ誘っていく