第5章 伍.来世に繋ぐ物 ※
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岩柱 悲鳴嶼行冥
水柱 冨岡義勇
風柱 不死川実弥
蛇柱 伊黒小芭内
恋柱 甘露寺蜜璃
蟲柱 胡蝶しのぶ
霞柱 時透無一郎
元炎柱 煉獄杏寿郎
元音柱 宇髄天元
元花柱 胡蝶カナエ
竈門炭治郎隊士
禰豆子隊士
我妻善逸隊士
嘴平伊之助隊士
栗花落カナヲ隊士
珠世
愈史郎
多くの活躍を残し、平和な世の中に導いた上記隊士に心より敬意を払う。
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痣者の余命
岩柱 悲鳴嶼行冥は27にして痣を出現させたが薬により延命。
その後痣の克服を自ら辞退。
しかし得た知識を残りの痣者へ伝え、その方法を実践。
現在その知識を元に、克服を実践中である。
残念ながら次の寿命がくるであろう私や不死川実弥、冨岡義勇、伊黒小芭内が21で発現しているので、記すことが出来ない可能性がある。
私は一度鬼になり、更に痣を出現させているので他の者たちと克服の仕方も違う可能性がある。
そして寿命がさらに短いことも考えられる。
克服出来ていたら、記す。
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「ふー」
「早く寝んぞォ」
毎日のように手記を書き始め、夜の1時間ほどは飽きずに筆を走らせている。
そしてパタンと本を閉じる音がして、俺の言葉に誘われるように布団へ潜ってくる姿が毎日愛しいのだ。
俺たちは式を挙げて晴れて夫婦になった。
痣を克服するべく、最期に遺してくれた悲鳴嶼さんの言葉を元に日々新しく鍛錬をしている最中でもある。
一度は痣の克服なんてしなくていいとも思った。
悲鳴嶼さんのように受け入れようと思ったのだ。
寿命を前借りし、鬼舞辻無惨を倒したことに誇りを感じているし、同い年のと一緒に死ねるならそんな幸せなことはない。
しかし、玄弥から克服の努力だけはしてほしいと言われた。
俺たちが死んでしまった後のことは心配しなくてもいいように考えておくけど、努力せずに死なれるのは受け入れ難いと。
それを聞いた俺とは、克服の為に毎日鍛錬を欠かさなかった。
「また明日ね、実弥さん、おやすみ」
「ん、おやすみ、愛してる」
25“まで”にくる寿命。
毎晩肌を重ね二人の愛を確かめ、明日を約束してから眠りについた。