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星降る丘【NARUTO】

第7章 傍にいたい



「わっわたしですか!?」

火影室に素っ頓狂な声が響く。

「そうじゃ。
サク、お前ももうすぐ18。
そろそろやってみんか。
今回は相手も一般人。
お前の幻術があれば、そう難しくもあるまい」

今回わたしに持ちかかかった任務は、遊郭で男性に取り入り情報を盗み出す任務。
もちろん、今までやっかことのない類の任務だ。
恋愛の経験もないわたしに務まるだろうか……。

「事前に経験のあるくノ一の指導もある。
そう緊張せんでも大丈夫じゃ。
引き受けてくれるか?」

真剣な面持ちの3代目と目が合う。
3代目はわたしの命の恩人。父と慕う人だ。
そんな3代目の役に立ちたい。
それに幻術はわたしの得意分野だ。
きっとうまくやれる。

「やらせてください!」

力強く言うと、3代目が一つ頷いた。



サクが出て行った火影室。

「と、いうことじゃ」

「なんでサクなんですか……。
もっと、適役がいると思いますが……」

スルリと物影から音もなくカカシが現れる。

「みんな明日は別の任務に当たっておる。
それに、そろそろ親離れさせねばと思うたのだ。
サクはワシの娘みたいなもの。
だが、いつまでも子供扱いではアイツの為にもならん」

「……で、俺はなにをすれば」

「カカシにはサクに気づかれんように一緒に潜入し、危ない時は手を貸してやって欲しい」

結局心配なのだ、この人は。
サクへの愛を微笑ましく思いながらも、顔には出さず「分かりました。」とだけ答えると、ス、と音もなく部屋を後にする。

「頼んだぞ、カカシ」

誰もいなくなった部屋で、3代目の声だけが静かに響いた。

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