第21章 帰還
ずっとこうしていたかったが、自分の中の理性をなんとかかき集め、唇を離す。
「明日は任務もないから、一日一緒にゆっくり過ごそうな」
「そうなの!?やったぁ」
子供みたいに喜ぶサクに、こちらまで釣られて笑顔になってしまう。
「じゃあ、そろそろほんとに寝よう。
おやすみ、サク」
「うん、おやすみ……」
サクは目を閉じるとすぐに小さな寝息をたてはじめた。
薬が効いているからか、熱による寝苦しさも無さそうだ。
オレは布団からはみ出していたサクの肩に布団をかけ直すと、おでこにキスをして目を閉じた。