第18章 幸せ溢れる日
次に目を覚ましたときには、時計は朝の10時を回っていた。
シャワーを浴びて、冷蔵庫からお水を出して飲んでいると、先に起きていたカカシが、背後からフワリとわたしを抱きしめた。
「サク、大丈夫?」
「ちょっと腰、痛い…」
昨晩、今朝と容赦なく抱かれた体は悲鳴を上げていた。
「ゴメン、つい、ね。
でも可愛い奥さんが同じベッドにいるんだから、しょうがないのよ」
「…っ!!」
悪びれる様子もなく頬にキスしながら言われたセリフに、からかわれてるとわかっていても、顔が赤くなってしまう。
「かっからかわないでください!」
「本音だよ。あと、また敬語」
クスクス笑うカカシから逃れようとリビングの方に行こうとするが先輩が私の肩にのしかかってくるから、うまく進めない。
ずるずるカカシを引きずりながらソファに着いた時、ピンポーンとチャイムが鳴った。
「はーい!」
カカシを無理矢理はがしてドアを開けると、ハナと、ミチ、タツマが立っていた。
「おはよう。
どうしたの??」
珍しい組み合わせに目を丸くしていると、ハナに引っ張られる。
「はい、サクはこっち!
じゃあ、カカシ先輩は、お願いします!」
「うん!任せて!!」
「え?なに??え!?」
うしろを振り向くと、カカシもミチとタツマにガシっと腕を捕まれ連行されている。
グイグイと強引に腕を引かれ連れてこられたのは、見慣れたハナの部屋。
「ハナ??急にどうしたの??」
訳がわからず呆然と突っ立っていると、「ハイ!これ着て!!」と真っ白なドレスが渡される。
「え?何これ?」
ふわふわとしたドレスを見下ろして固まっていると、ドレスを取り上げられて、おもむろに服をぬがされる。
「きゃっ!ちょっ!!ハナ!!待っ…!!」
「はいはい、時間ないから早く早く!」
身ぐるみ剥がされて、着せ替え人形のようにドレスを着せつけられる。
ドレスは、胸元はレース生地で、下は繊細で柔らかな生地が幾重にも重なり足元までを覆っている。
ハナはさっさとドレスを着せつけると、今度はポーチを取り出してきて、真剣な顔でわたしに化粧を施していく。
だんだん察してきて、ハナの顔を見つめる。