第14章 13話
それから約10分後、もう倒されていないのは物間だけになった。
物「え・・・」
『さて、最後の一人だね』
いつでもどうぞと言うの後ろでA組はどや顔でいる。
物「こ、こんなことがあるはずない!!
そうだ、なにか個性を使ってるんだろう!!そうに違いない!!」
『だから、使ってないってば』
物「じゃあ個性を言ってくださいよ!!」
『どうしてそれを言わないといけないの?
私は使ってない』
今日初対面の相手にたとえ生徒であろうとは個性を言うつもりはない。
A組もわかっているため何も言わない。
爆「さっさとしろや
てめぇで最後だろうが」
もう勝ったとふんぞり返っている爆豪に悔しそうに歯を食いしばる物間は時計を見て、はっと思い出したように部屋から出て行こうとする。
爆「てめぇ逃げんのか!!」
物「そんなわけないだろう
補習の時間なのさ!!」
そう言われて時計を見れば確かに補習の始まる時間の少し前。
A組の補習組も慌てて準備をしている。
物「言っとくけどまだB組全員負けてないからね!!」
ははは、と高笑いをして走っていく物間になんだったんだろうとは肩の力を抜く。
焦「お疲れさま」
ぽんと頭に手を置かれて振り向けば眠そうな顔の焦凍。
緑「ありがとうございました」
『まぁ別にいいんだけど変な子だね』
あの性格を変な子という言葉でまとめてしまっていいものなのか微妙なところだ。
『じゃあ今度こそ帰るね
今からお風呂行くし一応峰田君見張ってて』
焦「おう」
『あ、ジャージも返すよ』
脱ごうとすると焦凍に止められ、まだ腕相撲の決着もついていないししばらく起きているだろうから風呂から上がってきたタイミングで連絡をくれと言われた。
『わかった
もし連絡帰ってこなかったら明日返すから寝ててね』
焦「わかった」
お邪魔しましたー、とが去って行ったあとに腕相撲が再開される。