第11章 特別編
入口を焦凍の氷で固め、ひとまず安心と麗日と芦戸は座り込む。
『焦凍君、降ろしてくれていいよ』
焦「あ、ああ
忘れてた」
(((忘れてたって何)))
取り敢えず氷の壁ぐらいならすぐに破られてしまうのでどうやって切り抜けるかを考える。
『さっき相澤先生に現状を伝えたら、今ゾンビ化してない子を救出するようにって言われたんだけど残ってるのは4人だけ?』
緑「はい」
焦「あのゾンビ化がいつ切れるかわからない以上、逃げ回るしかねぇな」
芦「もうやだー・・・」
麗「オールマイトとかは助けに来てくれないのかな・・・」
『オールマイトは・・・』
ちらっと緑谷を見れば小さく首を振られた。
『(ああ・・・活動限界か)
さっき急用が入ったって言ってたみたい』
麗「そ、そんなぁー・・・」
そんな会話をしているうちにがんがんと氷を叩く音。
焦「来やがった」
破られた箇所を焦凍が氷で覆い直すが、ずっとはもたないだろう。
焦「このままだと突破されちまう」
緑「轟君
炎を出す準備をお願い
先生と二人は少し離れてて」
焦「強行突破か」
緑「これ以上後ろに下がれないなら前にでるしかない
僕が脱出経路をつくる」
『私も手伝おうか?』
緑「いえ、大丈夫だと思います
先生は万が一何かあったとき二人を頼みます」
『了解』
緑「ゾンビはダメージを受けない
氷と一緒に吹き飛ばしてその隙に脱出するしかない」
ぐっと拳を握りしめた緑谷は体中に力を張り巡らせる。