第10章 9話
『黙っててごめんね
焦凍君エンデヴァーさんのこと嫌いだからこんな話したらもっと仲悪くなっちゃうかもって思って・・・
でも、今の焦凍君ならただエンデヴァーさんの事を嫌いになるだけじゃないと思うの』
焦「・・・・」
『体育祭の時に話した私のけじめはこれ
今度こそエンデヴァーさんに勝つ
そして堂々と焦凍君の傍にいるつもり』
の話は大切な人の傍にいたいという純粋な思い。
それだけで№2ヒーローに個性無しとはいえ立ち向かい引き分けに持っていっている。
それは焦凍に対する強い想い。
恋愛感情でなくともずっとそばにいたいと思ってくれていた。
焦「そ、うか・・・
そんなにが頑張ってくれてたのに俺は・・・気付いてやれなかったんだな・・・」
『隠してたのは私だしね
でもエンデヴァーさんとの勝負があったから今みんなと肩を並べて戦えてるんだし感謝もしてる
私に強くなるきっかけをくれたのはエンデヴァーさん、強くしてくれたのもエンデヴァーさん
それだけは覆らない事実だよ』
焦「・・・は
俺に会えてよかったと思うか?」
弱弱しい声で、うつむきながら問う焦凍には笑う。
『もちろん』
焦「そうか・・・」
口元は笑っていたが、涙を流した焦凍をは優しく抱きしめてやった。