第6章 そんな君だから【エー監】

「はい、デュース！」

「な、なんだ…？…チョコ、か？」

「そう！今日バレンタインでしょ？」

「あぁ！そうなのか。ありがとう」

「どういたしまして〜あ、君もどうぞ！」


今日はバレンタイン。
ユウは夜な夜な作っていたチョコをみんなに配っていた。


「あ、トレイ先輩…って…まぁ……先輩の方が上手だからいっか…」

「？ユウ、呼んだか…、？」

「ああああいえ、何でもっ…」

「…くれるのか？」

「…下手ですから…味も保証出来ないし…」

「構わないよ。くれるか？」

「…なら。」

「…、美味いよ。自信持てって。な？」

「トレイ先輩いぃ…！」


遠目から見ていたエースは思った。
は？あいつら良い感じじゃん。意味分かんない。と…


「なーユウー」

「な、に？」

「エースじゃないか。ハリネズミの世話は終わったのか？」

「終わりましたー」

「そうか。ご苦労さん。じゃ、俺はこれくらいで。」

「はい！また」


ユウの持っていた紙袋を見ると、…あと数える程しかチョコを持っていない。
俺にくれるかな…とソワソワしていると。


「ねぇエース」

「何？」

「ケイト先輩とリドル先輩、あとオクタの先輩とラギー先輩に渡しに行くからついてきて」

「…は」

「お願い…！オクタとかサバナ怖いんだって…！」

「ったく…」


まぁ渡し終わったらくれるだろ。
そう思いユウに着いていった。