第4章 未来なんて【ジェイ監】※微裏(裏)
「あっジェイド!!何やってんのぉ〜!探すの大変だっ……」
「すみません。お姫様をお迎えに行っておりまして」
「こ、こんにちは…」
「え」
水族館の近くのカフェでぐったりしていたフロイド先輩。
というか相変わらず大きい。
「ジェイドぉ〜、いくらなんでもやばすぎない?1週間ぐらい寝てないよね?」
「いえいえ。ちゃんと寝ました。妻に会いに来たのですから構いませんし」
「うわぁ…………、え?」
「婚約しましたので、今から少し出かけようかと」
「は?嘘でしょ?オレは?」
「フロイドはそうですね…、あ、あちらに『じぇっとこーすたー』というものがあるそうですのでよろしければ」
「、ほんとありえないんだけどぉ…ま、いっか。小エビちゃんおめでとぉ」
「ありがとうございます…?」
「じゃあねぇ〜」
ひらひらと手を振ると、何処かに行ってしまった。
「…ジェイド先輩」
「?はい」
「髪、染めたんですね」
「あぁいえ…浮くかなと思ったので少し魔法で抑えているだけです」
「なるほど」
「…ユウさん」
「?はい」
「お綺麗です」
「!……反則じゃないですか」
「普通ですよ。夫婦なので」
「…っ………ほんと、敵いません」
「ふふ。さぁ、どちらへ行きましょうか?」
「そうですね…何か食べましょうか」
「えぇ。この世界は楽しそうなところがたくさんです」
「そうですね…」
「今日だけでは足りませんね」
「じゃあ、明日行きましょう?」
「はい。これからはまた、2人で。」
手を繋いで、歩く。
ただそれだけの事なのに、先輩の体温を感じるだけで泣きそうになってしまう。
見える景色が変わっても、この気持ちだけは変わらない。
2人でいられるこの時間を噛み締めながら。
明日も、君の隣で。
fin.