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サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。

第25章 バグ修正


「ジャック?」

「え?」

夏葉の声が聞こえて、後ろを振り返る。そこには、少し寝ぼけて、よたよたと歩いている夏葉がいた。どうやら、昨日私が洗濯しておいた服の場所が分からずに私の服を着ているようだった。

「夏葉ー!着替えないと!…ジャック?」

夏葉のあとに続いてジョゼフが部屋から出てくる。まずい、顔を見られないようにしなくては。

「……っ、ジョゼフ、一旦夏葉の事を頼みましたよ!」

「え、あ、うん?」

「やらぁぁ!ジャックぅぅ!」

「あ、ちょ、夏葉!?」

もともと足腰全てが若く、体力もある夏葉に敵うはずもなく。

部屋の目の前で捕まってしまった。

「どこ行ってたのぉ……」

泣きながらぎゅうと抱きついてくる。可愛い。

「すみません、色々ありまして。…とりあえず、仮面を取りたいので、離れて頂いても?」

可愛かったが、しゃがめないので一度離れてもらおうとした。

「やだ。…私が付けたげる。」

そう言うと、夏葉は仮面をテーブルの上から取って、私の顔に付けた。そして、後ろのベルトをきゅっと締めた。

「ん。これでいい?」

「はい。大丈夫です。ありがとうございます。」

「じゃあ、抱っこして。」

先ほど泣いたせいでの涙目と上目遣いで、さらに可愛らしく両手を広げておねだりされたら断れるはずがない。

「良いですよ。」

ひょい、と姫抱きをしていると、夏葉は満足そうに顔を擦り寄せてきた。あぁ、本当に愛おしい。

「愛していますよ、夏葉。」

「……っ、////」

夏葉が急な告白に顔を真っ赤にする。その姿が、愛おしかった。

何があっても、夏葉のことだけは誰にも渡さない、と思った瞬間だった。
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