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名もない物語

第8章 【酒と女でダメになる究極の例】


「!!!あれかああああ!」

ーーてことは、コイツ国を傾けた妖婦と火遊びしやがった!!!

「アッハッハッハッハッどーしよ、すかぴんだ」

「言っておきますが金は貸しませんよ。そして貴方はいつまでそこにいる気ですか白澤さん」

「んー?いいじゃん別に。ちゃんだって嫌がってるわけじゃ……あれ」

「……寝てしまっていますね」

すーすーと気持ち良さそうに寝息をたてるを鬼灯がそっと抱き上げ、店の隅に寝かしてあげる。

勿論、その彼女の膝の上に頭を乗せていた白澤は勢いよく落ちたわけだが。

「いった~~ちょっと、無理矢理すぎない!?起きちゃったらどうするつもりだったのさ!」

「平気ですよ。彼女、一度寝るとなかなか起きないので」

「…………襲うなよ」

「…………貴方こそ」

セリフの前の間が気になったが気のせいにしようと思った桃太郎であった。
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