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ライバルなんかじゃない!

第1章 本文


俺、神原拓也。俺たちが人間界に戻ってきて、もう10日が過ぎた。輝二は輝一と出かけることにしていたらしい。純平と泉はデートの約束をしていた。俺はというと、今まさに、尾行中なのである。この作戦は、一か八かの一回勝負。あなたも今から共犯ですよ!逃げるなんて言わせません。おっと、ターゲットがやって来たみたい⋯⋯あぁ、ミッション・スタート!

「もう10日も過ぎるのか⋯⋯」
「あぁ⋯⋯」
「何か変な感じだね」
「そうでもないさ」

輝二と輝一はこんな会話をしながらこっちに歩いてきた。あなたは気付いたでしょう?そう、拓也が尾行しているのは、そこにいる『双子ちゃん』⋯⋯拓也は電信柱の陰からその様子を見ていた。誰がどう見たって怪しい⋯⋯そして拓也は思った。

「あれはどう見たってカップルじゃねぇか!?」

ポンポンと、拓也は背後から肩を叩かれた。

「拓也お兄ちゃん?何してるの!?」
「な、何だ友樹か⋯⋯」

拓也は胸を撫でおろした。それよりいいんですか?見失いますよ!

「やべ!見失う!」
「誰を?」
「いいからついてこれば分かる」
「?」

拓也はそういって、友樹を強制的に連れて行った。友樹は疑問を抱えたまま、拓也の後について行った。こうして友樹も共犯(!?)になった。たくやの策略はまだまだあるらしい⋯⋯楽しい楽しいお出掛けは、拓也に壊されようとしている⋯⋯双子ちゃんも早く気付けばいいが⋯⋯それは無理かな?だってあの二人、すっかりデートっぽくなっているから⋯⋯
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