第52章 協同逢瀬作戦
注意⚠裏ではありませんが、下ネタ要素ありです!
苦手な方は読み飛ばしてください!
居間の押入れから布団を引きずり出していると、「運んでやるよ」と善逸が手を出す。
「ありがと、善逸」
「お前眠そうだな」
「ここんところ寝てなくて」
「また無理したのな」
「どうしても…休暇が欲しかったからね」
善逸は光希の頭を撫でて、額にそっと口付ける。
「無理は駄目でしょ」
「ごめんなさい」
「ま、お疲れさん。よく寝ろよ」
「うん。善逸と炭治郎も鍛錬で疲れてる。早く寝てね」
「ああ」
よいしょと布団を抱え、光希の部屋に運ぶ。
光希の部屋で、この日初めて策ではない口付けを交わす。
善逸は光希の後頭部を押さえて、長く深い口付けをする。舌で光希の唇をそっとなぞり、口を離した。
「はぁ……、駄目。これ以上は我慢できなくなる」
善逸が苦笑いを浮かべる。
「善逸、明日よろしくね」
「ああ」
「ありがとう。大好きよ」
「俺も、好き」
「おやすみ、光希」
「おやすみなさい」
善逸は光希の部屋を出て、自分の布団を客間に運ぶ。
「ありがとう、善逸」
「おう。布団入れ」
「はは、この布団、善逸と光希の匂いがする。今夜はよく寝られそうだな」
炭治郎は布団に入ると嬉しそうに笑う。
「…………まあお子様」
「ん?」
「これね、俺の布団なのよ」
「うん」
「なんでしっかり光希の匂いが付いてると思うよ?」
「なんで………?、……っ!!!」
とある考えに思い至った炭治郎が顔をボンと赤くする。
「………そゆこと」
「ひ、ひぇぇぇ………」
「お前もカナヲちゃんと付き合うなら、そうなってくんだぜ」
「う、俺にはまだ早いよ」
「カナヲちゃんはお前より年上だろ?」
「ま、まだあの子だって十六だ!」
「はあ?お前だって健全な男子だろ、やりてえに決まってら」
「そ、そりゃ………」
炭治郎は枕代わりにしていた羽織を顔にあてて、必死に赤い顔を隠す。
「よかった。堅物すぎて心配したけど、ちゃんと男だな、炭治郎。その時になって困らないように俺が教えてやらあ」
善逸が満足そうに笑った。