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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第52章 協同逢瀬作戦


光希は炭治郎の頭をぽんぽんと叩いて労う。無言で微笑みを向けると、炭治郎も微笑み返す。


「あとは……、善逸にいろいろ聞いて。男側の事情は俺にはわからない。全て善逸に任せてある。こいつはこう見えて俺を落としたという実績がある。助言をもらってくれ」
「確かにな。善逸、いろいろ聞かせてくれ」
「いいぞ、何でも聞け!俺は先輩だからな!……何かとな!ふふふ」

威張る善逸に苦笑いを浮かべる光希。


「善逸、………変な事言うなよ?」
「何だよ変なことって」

にやにやする善逸を見て人選を間違えたかと思う。


「まあいいや。炭治郎、善逸の話で役に立ちそうなものだけ選択しろ。あとは消去で構わない」
「わかった」
「おいっ!消去は悲しい!」


「さて、明日は早いから寝よう」

「え、善逸の話は」
「それは、布団の中で、だとよ」
「え?」

炭治郎がきょとんとする。


「炭治郎、悪いが家には布団が二組しかないんだ。俺は自分の部屋で寝るから、炭治郎と善逸はここで一緒に寝て」
「え、いやいや、光希と善逸が同じ布団で寝れば……」
「俺もそう言ったんだけど、光希が絶対駄目だって。なんで俺が野郎と同じ布団で一緒に寝なきゃいけねえんだ!光希と寝る!」
「駄目だ。何で駄目かは説明したろ」
「……わかってるよ」

「ということだから、布団が狭いだろうけど炭治郎は善逸と寝てね。こいつ、いびきがうるさくてごめんな」
「大丈夫だ。もう慣れた」


「俺がいない方が話しやすい事もあるだろ。男同士でじっくり話せ。で、眠くなったらそのまま寝ちゃえばいい」
「わかった」
「あと何か聞いておきたいことはあるか?明日は朝から忙しくなるけど」
「うーん、……大丈夫だ」


「じゃあ、最後に一つ」
「ん?」
「言霊を使う」
「言霊……」
「ああ。目を閉じて、ゆったりとしながら俺の話を聞いてくれ」


炭治郎は素直に目を閉じる。

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