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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第41章 じいちゃん


仮祝言が終わった後は、酒宴になった。
慈悟郎がスルメなどのつまみを持ってきたので、皆でちびちびと飲む。


「正式な祝言の時、着飾った光希は美しいじゃろうて」
「だよね!だよね!可愛すぎて俺死ぬかも!本気出した光希はね、もうすっごい可愛いの。えへへへ。楽しみだなー……」
「おい、善逸飲みすぎだ。そろそろ止めとけ。発言も顔もだいぶおかしいぞ」
「なんだよ、いいじゃん。つか、お前なんで言葉戻すの。もっぺん呼んでよ、善逸様って。ねえねえ」
「うっわ……、キモい感じに酔っ払ってんな」

光希は眉を寄せる。かなり引いている。


「えー!なんでそんな顔すんのやだぁ!」
「……とりあえず水飲め」
「口移して飲ませて」
「断る」
「冷たくない?ねえ、冷たい、冷たいよー!」
「お前は井戸に落ちて頭冷やしてこい。ついでに水も飲めて一石二鳥だぞ」

「おい、善逸、しっかりせんか。そんなに飲んどらんだろう」
「じいちゃん、光希がね、冷たいの!」
「光希は普通にしとる。お前がおかしいんじゃ。水飲め、水」
「もおっ、じいちゃんまで!水飲んでくればいいんでしょっ!」

善逸はよろよろと立ち上がって井戸に行く。


「はあ……、こんな調子じゃ、早々に離縁されそうじゃの」
「そんことない、と言い切れない自分がいます」
「まあ、そうなったら致し方ない。あやつの自業自得じゃ」
「まあ、あいつがこんなに早く酔うのは珍しいですね。強くはないけど弱くもないのに。よっぽど緊張したのかな」
「へなちょこな奴じゃ」

慈悟郎はぐびっと酒を煽る。


「……井戸に落ちてなきゃいいけど」
「落ちてこいといったのはお主じゃぞ」
「ちょっと見てきますね」
「悪いな」
「いえ」


光希は部屋を出て善逸を探す。


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