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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第2章 もしかしてお前は…


光希は木陰で身を潜める。

鬼の接近に合わせて毒矢が放たれる。
おそらく善逸から位置情報が伝えられているのだろう。鬼は姿を現した瞬間に狙い撃ちされている。
胡蝶しのぶ特製の毒が塗られた矢は次々に鬼に致命傷を与えていった。

「……ほら、やりゃあ出来んだよ」
光希は目を細めて幼馴染の活躍を喜んだ。
倒れる鬼の数を数えていく。

「矢が尽きました!」
隊士の声がかかる。

「ここからは乱戦だ!行け!一体も逃がすな!」
声と同時に、光希は茂みから飛び出す。

あと五体。
鬼殺隊士たちと鬼の白兵戦が始まる。

それなりに手練の隊士も居たので、そんなに時間をかけずに討伐することができた。

任務は完了、新人二人も活躍を褒められ、解散となる。隊士達は三々五々、散り散りになっていった。
仕事が終わると、光希は善逸に駆け寄る。

「お疲れさん!」
「……今度こそ死んだと思った」
「あはは、生きてんじゃん」
「光希すげぇな、鬼切ってた」
「たまたま、目の前に来たからな」

夜が明けるのを、二人で並んで見ていた。



するとそこへ、光希の鎹鴉が飛んできた。

「次は単独任務だ。南へ行くぞ」
「了解」
「えええええええ、光希行っちゃうのか?
俺この先一人なの?やだ無理死ぬぅ」
善逸が騒ぎ出す。

「善逸は大丈夫だよ。じゃな、また生きて会おうぜ」
光希はそう言うとすぐに次の仕事へ行ってしまった。


「あいつ、すげえな。あ…、いろいろ聞きそこねた……」
善逸は、はぁ…と溜息をつく。
チュン太郎が善逸にも指令を持ってくるが、言葉もわからないし行きたくもないしで盛大にダダをこねた。


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