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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第11章 一本


帰宅すると千代が二人を出迎え、着替えや入浴を済ませた二人は眠りについた。
鬼殺隊士は昼夜逆転することが多い。昼間であってもしっかりと眠ることができる。
夕方に二人は起き、夕飯となった。

「強くなったな」
「え、本当ですか?!」
「斬撃の正確性が上がっている。打撃の威力も前より強くなった」
「嬉しいです!ありがとうございます!」

久しぶりに共闘を経て、食べながら義勇にお褒めの言葉を貰えた。

「あとは払いの威力がほしい。振り下ろすのはいいが、払ったり斬り上げたりするのが弱い」
「はい!鍛えます!」

助言も貰えて上機嫌で味噌汁をすする。


食事を終えて暫くすると、稽古場から竹刀の音がし始めた。稽古着に着替えた光希が鍛錬をしている。

打ち込み台を稽古場にいくつも並べ、素早く正確に斬撃を当てていく。義勇に言われたからだろう、薙ぎ払いや斬り上げを多く盛り込みながら、流れるように斬りつけていく。

「いい打ち込みだ」

鍛錬を見ていた義勇が声をかける。
稽古場に入ってきてボロボロになった打ち込み台を見る。光希が毎日頑張っているのがわかる。

義勇は木刀を取り出した。

「稽古つけてやる」

突然の申し出に驚く光希。
しかしすぐに「はい!ありがとうございます!!」と言って打ち込み台を片付けようとした。

「いい。片付けるな」
「でも……」
「障害物だ」

戦いづらい場所での戦闘、ということらしい。
そして今まで稽古のときは竹刀だった義勇が、今回は木刀を持っている。これで光希がわくわくしないはずがない。光希も木刀に持ちかえる。


「来い」
「お願いします!」



――――今日こそ、一本だ!!



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