第1章 頑張り過ぎな貴女にアヴィとナビが声を掛ける!
無理はするな…。あんたは1人で無理し過ぎだ。
1人で、何でもかんでも抱え込んじゃダメよ。
そうです。貴女は1人で何でも抱え過ぎです。
たまには私達にも。その重荷を分けてください。
と言う声が今にも聴こえてきそうだ。
そう思ったら、自然と笑みが漏(も)れた。
優衣『そうだね。確かに皆が居たら、同じような事を言われた気がする。』
アヴィ『だろう? あいつらがここに居たら、俺とナビが怒られそうだ。あれだけ注意して優衣を見てて、って言ったのに。とか、言いそうだな。』
私は、皆にそう言われているアヴィが想像出来て、少し笑ってしまった。
ナビ『そうですね。私も皆さんに、アヴィ王子と同じく言われそうです。』
ナビも困ったような笑みをしていた。
優衣『でも、皆なら、きっと説明すれば、分かってくれると思うけど。私が言う事を聞かなかったんだって。』
アヴィ『それを分かってて、言ってくるから、質が悪いんだ。』
ナビ『そうですね。彼らなら、分かってても私達に言うでしょうね。』
アヴィ『ああ…。優衣。お前が自分が言った事は、意地でも曲げないってのは…。あいつらも知ってるからな。』
とアヴィは、ため息を付きながら、私に言った。
アヴィ『だから、俺達の為だと思って、お前は少しゆっくりしてろ。ナビが甘い物を用意してたから、それでも食っとけ。』
ナビ『はい!やはり疲れた時は、甘い物があった方が良いと思ったので!』
とナビが微笑みながら、言った。
優衣『アヴィ。ナビ。ありがとう!』
二人の気持ちが嬉しくて、私は二人に笑顔でお礼を言った。そんな私を見て、二人も私に笑顔を見せる。
優衣『そうだよね。私は決して一人じゃない。アヴィがいてナビがいて…。そして、私の事を心配してくれる人達が、沢山いる。』
そうだ。私には皆がいる。何でもかんでも一人でどうにかしようとするんじゃなくて。今自分に出来る事を精一杯やる。
どうしたって、皆と全く同じという訳にはいかない。それでも…。たった一人でも、私を認めてくれてる人が居るのなら…。