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夢現

第11章 この世界でのお仕事


最初はダークブーツで起こした霧風で船を壊したが、一隻ずつしか壊せないと気づいた恋歌は滅多に抜かない斬魄刀を抜いた。

『これも久しぶりに抜いたな…

でもまぁこれだけの隻数だったらこれぐらいじゃないとね

【卍解 千本桜景義】』

その言葉と共に刀が桜の花びらになる。

あっという間に残りの船を飲み込んだが帰れるようにと一隻だけ残した船が赤髪海賊団の船に向かって大砲を数発打った。

『あーもうっ

さっさと帰ったらいいのに!』

そう悪態をついてダークブーツで砲弾を何発か砕いて海に落とし、船に当たりそうな砲弾は【三天結舜】で防いだ。

どうやらこれご最後のあがきだったらしく、大人しく帰っていく。

『最後のあがきなんか見せずに帰ればよかったのに…』

無駄な力を使ったと溜め息をついて赤髪海賊団の船に戻る。










甲板に降りると皆恋歌を見たまま固まっている。

何故こんなことになっているのかわからない恋歌はシャンクスの元に行く。

『あのみなさん固まってらっしゃるようですが何かありました?

もしかして誰か怪我でも!?』

そう言って焦りだした恋歌を止めたのはベンだった。

ベ「誰も怪我なんかしてねぇ

お前がこの船守ってくれたお陰だ

ありがとうよ」

微笑みながら恋歌の頭をベンは撫でる。

『いいえ、これが仕事ですから

みなさん無事ならよかったです

でも何でみなさん固まってらっしゃるんですか?』

その質問にベンは困ったように頬をかく。

ベ「まぁなんだ

お前が強すぎてびっくりしてんだよ」

『あ、そうでしたか

私強かったですか?』

ベ「ああ、どうやって宙に浮いたり桜の花びら出したりしてたんだ?」

『ふふ、それは企業秘密でお願いします』

ベ「そうか…ならしょうがねぇな



おいお頭

あんたがいつまでも固まってたら進まねぇだろうがよ

この船守ってくれたこいつに感謝の言葉でも言ってやれよ」
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