第17章 帰還
『だって…ぐすっ、いきなり背筋がゾクッてして、見たら蛇が………
蛇が…、蛇…』
サ「はいはい、蛇はわかったから
つまりは怖かったんだろ?」
サボの問いに思いっきり首を縦に振る恋歌。
身長差により自分の胸の当たりで泣いている恋歌の頭をポンポンと優しく叩いてやる。
サ「もう蛇は向こうにやったし大丈夫だ
帰れるか?」
『うん…ごめんね』
顔を上げて涙目でサボに謝る恋歌にサボの顔が赤くなった。
サ「い、いや///
対したことじゃ…///」
ル「なぁ、エース
何でサボのやつ顔赤いんだ?」
エ「母ちゃんにノックアウトされたんだろ
あとで一発殴ってやる」
ルフィはエースの言っている意味がわからず首を傾げていた。
恋歌がもう平気だと言うので帰り道を歩いていたが恐る恐る歩いているのでさっきより進みが遅い。
三人は絶対に恋歌を置いて先に行くことはしないので恋歌の歩幅に合わせて歩いている。
だがそろそろ日も落ちてきて足下など見えなくなってきている。
これではいくらこの三兄弟でも夜の森は危ない。
エ「しょうがねぇな…
母ちゃん暴れんなよ」
『え?何…きゃっ!?』
隣を歩いていたエースが恋歌を横抱きにして持ち上げた。
咄嗟にエースの服をぎゅっと掴んだ恋歌は暗いのでエースからはよく見えないが顔を赤くしている。
『エース!?///
あ、歩けるから!』
エ「もう遅い時間だ
これ以上遅くなると余計に危険だ
足下に何かいそうで怖いんだったら大人しく俺に掴まっときな」
サ「エースのやついいとこ取っていきやがった」
ル「エース!!ずりぃぞ!」
エ「さっさと帰るぞ
あとルフィ、お前のその身長じゃまだ母ちゃんを抱き上げんのは無理だ」
ル「なんだと!?
母ちゃん一人ぐらい!」
サ「はいはい、さっさと帰んぞ
夕飯の獣も取ってないんだからな」
サボの仲裁と夕飯がないということにショックを受けたルフィにより、ダッシュで森を駆け抜けた。
恋歌はその間大人しくエースに掴まっていた。