第17章 帰還
サ「参ったよ
俺の敗けだ」
掴まれていない方の手をひらひらさせて降参の意を示す。
すぐに離された腕を見てサボは苦笑いをする。
サ「やっぱ強ぇな
ここまで敵わないとは思わなかった」
『そんなことないよ
最後のあの大振りがなければそれまで隙はなかった
攻撃が当たらなくても最後まで気を長く持つことね』
サ「はは、母さんより気を長く持つなんてできんのかな」
元々ふわふわしているような性格の人物より気を長く持つなどできるのかとサボは苦笑いしか出てこない。
『人生かりかりしててもしかたないよ
ここぞというときに集中すればいいの
一発当てるためにね』
サ「わかるようなわからないような…」
『そのうちわかるようになるわ』
サ「だったらいいな」
サボは少し納得していなかったようだが、敗けは認めたためエースにタッチした。
エ「さて、最後は俺だな」