第17章 帰還
『でもあと三年で二人には歳越されちゃうね
それでもあなたたちが私の誇りで自慢の息子っていうのは変わらないけど』
エ「三年か…
実はさ俺たち17でこの島を出て海賊になるんだ」
『そっかー
じゃあここで皆で暮らせるのも後二年か』
楽しそうに言う恋歌にエースは疑問に思う。
エ「寂しくないのか?
そのうち俺たちいなくなるんだぞ?」
大切に思う息子が誰一人としてここにいなくなるというのに寂しくないのか。
しかしその問いには満面の笑みで恋歌は答えた。
『私を誰だと思ってるの?
例え地の裏でも呼ばれても呼ばれなくても会いに行くわ』
エ「そういえばそうだったな…
普段の母ちゃん見てるとあの桜姫だっての忘れるんだよな」
『そう?』
普段ののほほんとした柔らかい雰囲気を持つ彼女のどこをどう見たら懸賞金20億以上の人物にみえるだろうか。
しかし怒ると手がつけられないぐらいの殺気を放ち、止められるのは息子三人しかいないとなると息子の誰も側にいなかったとき一体誰が止めることができるのだろうか。
天竜人の時がいい例だ。
あそこまでするとは誰も思ってなかった。
でも怒るのは息子のことと恋歌が守りたいと思ったごく少数の人についてだけなのだからよっぽどのことがない限り誰も被害を受けないはずなのだが…。