第12章 未来の海賊王との出会い
人気のないところまでくるとシャンクスは恋歌の腕を離して向かい合った。
シ「お前何でここにいるんだ?」
『何でって言われてもですね…
一応ここに住んでますので』
シ「でも最初に会った時はグランドラインだっただろ?」
『それはまぁ企業秘密というか…』
そう恋歌が言えばシャンクスは溜め息をついた。
シ「ほんと謎の多い女だよな…
まぁいいか、またこうして会えたんだし
ベンのやつに用もないのに呼ぶなって言われてさ
一度も呼べなかった」
『あなたたちほどの海賊なら私の力など必要なときは余りないでしょうしね』
シ「いや、恋歌程の実力なら欲しいと思う海賊は星の数ほどいるだろうよ
懸賞金もどんどん上がってるみたいだしな」
『あれはあなたたちのところで起こした事件がきっかけなんです
まぁ守れたことに関しては後悔は微塵もありませんし、よかったと思っています
ただこの金額はちょっと大袈裟過ぎやしないかと…』
シ「そんなことないだろ
今や恋歌は海賊たちの中では救世主とまで呼ばれている
活躍は新聞とかで知ってるしな」
そう言ってにっこり笑うシャンクスに溜め息をつく。
『この村では私は力を見せたことは今まで数年前に一度だけしかありません
私があの"桜姫"と呼ばれている存在であることは誰も知りません
ですので…』
シ「わかってるよ
正体は秘密に、だろ?
だからここまで連れてきたんだ」
『お気遣い感謝します』
シ「ほんと相変わらず他人行儀だよな
でもまた会えてよかったよ」
『そうですね
ではそろそろ店に戻りましょうか』
そのあと店に戻った二人はクルーたちに冷やかしを受ける。
恋歌の正体を知っている三人には一応微笑んでおいた。