第3章 彼女の思い…
晴香のその言葉を聞いた八雲が後藤に聞く。
八雲『後藤さん。彼女に、家族は居ますか?』
後藤『父親はすでに亡くなっているが。弟がいる。ただ、幼い頃、両親が離婚し、離れ離れになったそうだ。
彼女は母親に、そして、弟は父親に連れられ、その後は、会っては居なかったらしい。
しかし、最近になって、彼女は探偵を雇い、探し出して、たまに、一緒に食事などをしていたようだ。しかし、他の者にはその事を隠していた。』
八雲『成る程、何となく分かってきました…。』
晴香『何か分かったの八雲君?』
後藤『何が分かったんだ八雲。』
八雲『今は、まだ、ハッキリとした事は言えません…。取り敢えず、君が見た、彼女が消えたという場所に案内してくれ。』
晴香『うん、分かった、バイト先の店長に確認してみる。』
そう言って、 晴香が、仕事場に電話を掛けて確認する。
晴香『少しの時間なら、良いって。本来なら部外者は立ち入れ無い場所だけど、その写真に写っている、先輩も一緒なら、構わないって。』
八雲『そうか、なら、君は、その先輩に連絡を取ってくれ。彼女もその人に会いたいはずだ…。』
晴香『分かった。任せて!』
後藤『おい、八雲、どうゆう事だ? 俺にはさっぱりわからん。』
八雲『相変わらず鈍いんですね。その女性は、多分…。もう亡くなっています…。その確認の為に、僕の所に来たんじゃないんですか?』
後藤『まぁ…な…。ある男が…この女が毎回毎回姿を表し…そして何事かを言って、鏡に消える…。という話しを聞いてな…。お前なら何か分かるんじゃないかと思ってな…。』
晴香『八雲君、先輩に連絡取れたよ。先輩は今家だから、これから、お店に向かうって。』
八雲『そうか、なら、僕達も向かうとしよう。』
晴香『分かった。お店までは、私が案内するね!』
後藤『おい、八雲。俺にもちゃんと分かるように説明しろ?』
八雲『取り敢えず後藤さんは、その、ある男とやらを、見張っていてください。結果は後で連絡します。』