第1章 切っ掛け
晴香『実は、私のバイト先で、あった事を、今八雲に話していたんです。』
と晴香が後藤に説明をした。
後藤『バイト先?』
晴香『はい、実は私のバイト先で、ちょっとだけ見た人の事何ですけど…。どうも、普通の人では無かったみたいで…。』
後藤『普通の人じゃない? って事はこっちか?』
そう言って、後藤が幽霊の真似をする。
晴香『はい。その人、鏡の中に消えてしまって…。』
後藤『成る程な、だから、八雲の所か。』
晴香『はい。本当は、1人で色々やってから、とそう思ったんですけど。前に八雲君が…』
八雲「中途半端に関わって、後から面倒を掛けるくらいなら、最初から話しを持ってきた方が、まだましだ。」
晴香『そう言ってたので。』
と晴香が後藤に言った。それを聞いた八雲が晴香に言う。
八雲『確かに、そうは言ったが…。わざわざ自分から、厄介事に首を突っ込めとは言っていない。』
晴香『だから、それは謝ったじゃない…。』
八雲『謝ってすむなら、警察は要らない…』
後藤『はは、相変わらず仲(なか)が良いな。』
そう言った後藤にすかさず八雲が問う。
八雲『で、そちらの要件は何(なん)なんです?』
後藤『ああ、この女の事が何か分からないかと思ってな。』
そう言って、後藤が一枚の写真を八雲に見せる。それを見た八雲が、眉をしかめて、その写真を君も見ろ。と言うように、写真を晴香に渡した。
晴香が私も?と言う顔をしたが、写真も気になったので素直に覗いた。
それを見た、晴香は驚きに目を見開き、改(あらた)めて八雲を見る。その二人の様子を見ていた後藤が二人に聞く。
後藤『おいおい、二人してどうした? この女がどうかしたのか?』