第3章 バスケ…なんか…!!
……………。
「あぁッ…もうッ…」
さっきから頭をかきむしられるような感覚が消えない。
バスケ部に誘われた。
黒子君に悪気はない。それはわかってる。
けど…どうしても…。
バスケを思い出すたび、『あの時』の絶望がフラッシュバックするんだ。
混乱状態の頭を落ち着かせようと近くの壁に寄りかかって目をつぶっていたとき。
?「おい」
聞き覚えのある声に振り返る。
「あ…」
?「体調でもわりーのかよ?」
「なんでもない」
?「ならいいけどよ」
「ご心配どうも。火神君…だっけ?」
火「覚えてねーのかよオイッ!!…火神大我だ」
「私、相田美風。よろしく」
火「ああ」
「あ…火神君。朝は…ごめん。さすがに言い過ぎた」
火「あ?別に気にしてねーよ」
「そう。今帰り?」
火「そーだけど」
「ついでだし一緒に帰らない?」
火「は//!?」
「嫌ならいい」
火「あ、いや嫌とかじゃ///…いいぜ。別に」
その日は私は火神君と帰った。
火神君、口は悪いけど面白いんだ。
からかうと白目むいて怒るんだよ。
ある時、ふっと火神君が言った。
火「お前、笑わねーのな」
「…」
火「なんかあったのかよ?」
それ、言うか!?
こいつは…。
「…それ、心配してるつもり?」
火「は?」
「心配してるつもりならありがとう。けど、もう少し言い方考えたほうがいいな」
火「なっオイ!!」
その日の帰りは、楽しい時間となった。