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偽りを越えて【黒バス】

第2章 闇


美風side

リ「ここよ、美風。ここがあなたの学校」

「……うん…」

誠凛高校。リコお姉ちゃんも通ってる。

「ここ…伊月さんや日向さんもいるんだよね?」

リ「そうよ?」

…………………。

「私がここにいること…みんなには言わないでくれないかな?」

リ「美風…どうして?」

「…比べられたくないんだ…」

リ「美風…わかったわ。言わないでおくわ」

「ありがとう、お姉ちゃん」

……私には笑顔がない。

否。

なくなった。

1年前のあの日から。


さり気なく肩に触ってみる。





なんでもう少し頑張ってくれなかった…?








なんで私からバスケを奪った…?










どうして…どうして…?









リ「行くわよ美風。いつまでもくよくよしてんじゃない」

「うん…」

お姉ちゃんは知らないんだ。

大切な、生きがいとも言えるものを失った時のあの絶望を。

リ「さて、私はこっちだから。じゃあね」

お姉ちゃんと別れ、1人で教室へ。

ざわざわ

…席…。

窓際の…黒子テツヤ君のとなり…か。

あそこか。

あの水色の髪の毛をした人が黒子君かな。

私は机に腰掛けた。

黒「…あ…」

…?

「なにか?」

黒「あ、いえ…すみません」

…?変なの。
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