第4章 君の血 (朔間 凛月)
「ん~……アリスの血美味しい……♪」
『…んっ』
首元に噛み付いて血を吸うとビクッと彼女の身体が小さく震えた。
アリスと二人きりこの空間。なんだか永遠に続いてもいいようなそんな感覚になる。
そんな彼女を愛おしく、首元に嚙みつきながら背中やスカートから見える白い肌に触れると小さく震えかわいらしい声が聞こえてくる。……可愛いと素直に思った。
『凛月…く……んっ』
名前を呼ばれ首元から口を離すとくっきりと歯形が付いていた。
少量の血も出ていたためそこを舌で舐めると血の味がする。
苦いけど、でもとても美味しい味が。
「ん~……なぁに、アリス?」
『~~~っ』
顔を真っ赤にさせて涙目で僕を睨んでくるけど、それで怒ってるつもりなの?
「俺、まだ飲み足りないんだけど」
血。もっとアリスの血が欲しくて堪らなかった。
だから彼女の顔に近づいて下から見上げるようにせがむと益々彼女の顔が赤くなっていった。う~……ん、面白い♪
『……~っ、可愛く頼んでも駄目だから』
ぷいっと横を向いて視線を逸らす彼女を見て、少し胸の奥が重くなった気がしたけどきっと眠たいからだ。