第2章 幻影シンガー
あの入学式から数日後・・・
あたしはなぜかあの子、ユウと共にこの学園に居られることなり、学園内にあるボロい寮で過ごすことになった
後から聞いたら、あの子はあたしよりも1つ歳のようであの子は1年生であたしが2年生だった。そのため授業は別々・・・なのだが
「まだいるのかよ、あの人間の女」
「魔法も使えないならいる価値ないよな」
「まぁ女としての価値ならあるかもしれないがな」
という陰口が数日経った今でもまだ続いている始末だ。
全く・・・魔法のある世界とは言えやってることは普通の人間も魔法人も大差ないじゃん・・・と、ため息が出る。
「おや、私の授業が退屈ですか?」
思わず大きなため息が出てしまったため、教官に怒られた。
今は音楽の授業中。この音楽の先生もあたし達みたいな普通の人間を毛嫌いしているようで、どうも当たりが強い
『…えぇ、まぁ』
「ほぉ…。では、少し前へ出てちょっと歌って見てください。次の課題となる曲ですので」
ページ数を言ってあたしに前へ出るように催促する。
でもそのページ、明らかに今年もらったばかりのように見えるのに指定されたのは真ん中よりも後ろのページ。課題のはずがない所なのに・・・
と、思いつつもあたしは言われたとおりに前へ出た。
クラスメイト達もクスクスと笑っているのが分かるけど、それも全部無視した。