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偽りの歌姫 《ツイステ》

第1章 プロローグ





「だ、誰か助けて!!」



・・・?
気が付くと、辺り一面真っ暗で探ってみても何か箱のようなもので囲まれているような感じがした。手当たり次第押してみると、ガコン!!と音を立てて外れた。

外れたのは、棺のようなものでその外にもふわふわと浮いている棺がたくさん浮いていた。外に出てみて気が付いたが、ちょうど隣で顔立ちが中性的な人が、青い炎を纏っているタヌキにいじめられてる。


『…これ、何?』

「ふなっ!?もう一人めざめたんだゾ!?もうお前でいいんだゾ!!その制服を…ふなぁ!!」

『何?巧妙なぬいぐるみ?』

「ふなぁ~!!しっぽを掴むな~!!」

「そ…そのネコに丸焼きにされそうに…」


一切状況が読めなかった。
炎を吐くタヌキに丸焼きにされそうになっているこの子は・・・


「あぁ!やっと見つけました。君達、今年の新入生ですね。ダメじゃないですか、勝手に扉から出たら」


と、黒い烏のような面をつけている変な男が近づいてきた。
その男は今度はあたしがしっぽを掴んでいるタヌキを見て今度は首根っこを掴んであたし達に説教し始めた。


「まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ。」

「離せ!!オレ様はこんな奴の使い魔じゃないんだゾ!!」

『そーですよ。それあたしのペットじゃないですし。そっちの子のじゃないんですか?』

「じ…自分のでもないですよ!!」

「はいはい、話はあとで聞かせていただきますので。ではとっくに入学式は始まってますよ。鏡の間へ行きましょう。」


あたしと中性的な子はキョトンとした顔でそのカラスの仮面の人にここは何なのかを尋ねてざっくりと説明をされた。
・・・なんだこのファンタジーな世界は・・・



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