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出会った意味

第3章 現実と心の狭間


かかしサイド続き

あれから俺とアンナとは恋人同士になった。

一番驚いているのは自分だ。
これまでの自分ならこんなことはあり 得なかったし、考えもしなかったのだ。

だが、どれだけ任務が過酷でも生きて帰らねばという強い意志が芽生え、また任務の成功率、集中力、己の精神力を高めた。
あえて言うならば、弱点ができたともいえる。
暗部とは言え、そこそこ名が他里にも知れてきている。
アンナを危険なめには合わせたくない。
もっと強くならなければ…と拳をにぎりしめた。

____________


やっと顔が見れる…そう思って玄関を開けると、うれしそうに駆け寄ってくる愛しい人。
おかえりと言って待ってくれている人がいるという心地よさ。

あー限界…

と思ったのもつかのま、そのままアンナに追いかぶさって倒れてしまう。
今日は写輪眼を使いすぎたようだ。
情けない…
と思いながらもなんとか彼女にもたれながらベッドへ行く。

彼女にとってはもうこれも慣れた光景のようで、手際よく体をふいて着替えさせてくれた。
さすが看護師だけのことはある。
そのあとは、ゆっくりと頭や体を優しくさすってくれて、俺は心地よく眠りにつくのだ。

精神的なサポートが大きいのか、深く眠れるし、前に比べて回復も早い。

「アンナ…キスして…」

がらにもなく甘えてしまった。

甘える俺を愛しく見つめて笑うと、ゆっくりと2度、3度唇を重ねてくれた。

彼女と俺の体温が重なり、今日もこうして生きてアンナのそばに帰ってこれたことを実感し、意識を手放した。


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