第6章 曖昧なグレーゾーン
なんか・・どっと疲れた。
部屋の電気をつけてソファーに横になる。
あのあとは、有香に「雪菜って神代君のこと好きだったの!?」と散々茶化された。
黒崎君はそれっきり黙ってるし、神代君は神代君で笑ってるだけだし・・。
私に好きな人はいないってみんな知ってる癖に・・・。
今日は完全に皆に遊ばれた日だったな。
黒崎君のことも、神代君のこともいい人だって、いい友達だって思ってるよ。
それ以上でも以下でもない。
好きっていえば好きだけど恋愛感情?ってやつじゃないの。
私が思ってるようなドキドキするような『恋』じゃない。
「大丈夫だよ」と言った黒崎くんが頭に浮かんだ。
なにが・・「大丈夫」なのだろう。
人には言えない私たちの関係だろうか・・・。
黒崎君との関係を少し考えないといけないのかもしれない。
このままではきっと…いけないのだ。
・・・。
ぼすん!と雪菜はクッションに顔をうずめた。
・・・・・気付けば、私は寝てしまっていた。