【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第2章 転校初日
ガラ__。
森川が部室の扉を開けて中に入る。
森川「おい!お前ら!入部希望者を連れて来たぞ!」
三和「入部希望者?って、さっきの妹ちゃんとそのお兄ちゃん?」
ナイト「お、お兄ちゃん?」
ハルカ「あ、はは…」
三和にお兄ちゃんと呼ばれたナイトの蟀谷が、気に入らなさそうにピクリと動く。
三和「間違ってはないだろう?それより、入部希望って本当に?」
ナイト「いや、聞きたいことがある」
森川「何だよ、入部希望じゃねぇのかよ?」
部員が少ないのか、森川がガッカリしている。何か申し訳ない…。
櫂「聞きたいこと…?」
話が進まないので、櫂が促してくる。
ハルカ「『PAYクオリア』という言葉に聞き覚えは…ある?」
皆「「?!」」
その言葉を聞いた櫂と三和は、一瞬驚いた顔をした。見逃さなかったナイトは問い詰める。
ナイト「知っているんだな?」
櫂「知っている、と言ったらどうするんだ?」
ナイト「決まっている。教えてもらおうか?」
櫂とナイトの間にピリピリとした空気が流れる。
三和「って言ってるけど、どうする?」
櫂「…良いだろう。ただし、俺にファイトで勝ったらの話だ」
そういって櫂は、ヴァンガードデッキを構えた。
ハルカ「ファイト……じゃ、私が」
私が前に出ようとすると、腕で制された。
ナイト「待て。ここは俺がやる」
ハルカ「ナイト…」
ナイト「ハルカの前に立ちはだかる壁を取り払うのは俺の役目だ。こんな事しか出来ないからな…」
ハルカ「…分かった。お願い」
ナイトが一歩前に出る。お互いのデッキをフィールドにセットした。
ナイト&櫂「「スタンドアップ!(THE!)ヴァンガード!!」」