【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第2章 転校初日
三和「はーい!ここが丁度二つ空いてるぜ?」
三和が手を振りながら、ここだよー、と教えてくれた。
ハルカ「あ、ありがとう。よろしくね?えっと…?」
三和「あ、俺は三和タイシ。こっちは櫂トシキっていうんだ」
櫂「おい、勝手に紹介するな」
三和「別にいいだろ?減るもんじゃないんだし」
それだけ言うと櫂は黙ってしまった。気を悪くしたのかと心配になってしまう。
三和「気にしなくても平気だよ。櫂は無口なんだ」
ハルカ「そ、そうなの…?」
三和「昔はそうでも無かったんだけどな…」
ハルカ「え…」
そういう三和の目はどこか寂しそうに見えた。
休憩時間__。
転校生が珍しいのか、クラスメイト達にお約束の質問責めにあっていた。
男子生徒①「ハルカちゃんって可愛いよねぇ?彼氏とかいるの?」
ハルカ「え、い、いない、けど…」
男子生徒①「マジで?!じゃあ、オレと付き合わない!?」
ハルカ「はぁ……えっ!?!?」
男子生徒①「ね?いいじゃん!」
ハルカ「えっと、そういう事は軽々しく言わない方が…」
ナイト「おい、うちの妹を軽々しく口説いてんじゃねぇよ…」
ナイトのドスの効いた声が、男子生徒の背後から聞こえた。
男子生徒①「じょ、冗談だって!本気にするなよ…!」
振り返った男子生徒はナイトの迫力に怯えている。
ナイト「冗談にしては笑えないな?もっと面白い冗談は言えないのか?」
女子生徒達「きゃーっ!!」
脅しに掛かるナイトに女子達から黄色い悲鳴が上がる。すぐにでもファンクラブとか出来そうだな。
ハルカ「ナイト、もうそのくらいで…ね?」
ガラッ__。
先生が教室に入って来た。
教師「櫻さん達。うちの高校では部活入部は必須なので、どの部活に入るか考えておいて下さいね?」
ハルカ&ナイト「「は、はい」」
放課後__。
ハルカ「部活かぁ…ナイトはどうするの?」
ナイト「ナイト『は』って…まさかお前、部活に入る気じゃないだろうな?」
ハルカ「? そうだけど?」
ナイト「何言ってるんだ!俺は反対だ!お前の分は適当に入っておくからすぐに帰るんだ。それにハルカには『やること』があるだろう?」