【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第9章 南の神殿の島
急いで準備して、ホテルのロビーまで誰にも見つからずに移動することに成功した。
もう大丈夫だ、と一安心した。その時――!
三和「あ、お兄ちゃん!いい所に」
ナイト「ん?何か用か?」
櫂「!」
グイッ――!
ハルカ「わっ!?」
ナイトと三和がロビーで話している。
櫂くんはいち早く気が付き、私の腕を掴んで柱の影に隠れた。
三和「このホテルにプールってねぇの?」
ナイト「……一応言っておくが、俺達は遊びに来ているわけじゃないんだぞ?」
三和「まぁ、そう言うなって。お兄ちゃんだって、妹ちゃんの水着姿が見たいだろ?」
ナイト「……なっ!何を言っている!?妹の水着姿が見たいなど、まるで俺がシスターコンプレックスではないか!!」
三和「今一瞬、想像しただろ?」
ナイト「…うっ」
図星を突かれた様だ。
一方、私と櫂くんは――。
ハルカ「ンンッ!ンンンーーッ!?」
櫂「シッ、静かにしろ」
ハルカ「?」
隠れる際に、櫂くんが私の口を手で塞いだ。
櫂くんの視線を辿っていくと、ナイト達が居ることに気が付いた。
櫂「わかったか?」
ハルカ「(コクコク)」
そっと口を塞いでいた手を離してくれた。
ハルカ「…っぷはぁ!ありがとう、危うく見つかるところだったよ…」
櫂「…っ」
ハルカ「? 櫂くん?」
櫂くんが顔を赤くして、顔を逸らしてしまった。
櫂「何でもない…っ」
ハルカ「え?」
良く聞こえなかったので、聞き取ろうと顔を近づけた。
櫂「み、見るなっ」
ハルカ「???」